40代以上の銀行員が転職するのはきついのか?

銀行員の転職に関しては「35歳までがタイムリミット」。そういう話をよく聞きます。
「40代を超えたら、転職はもう出来ないのか?」
「転職したいけど年齢的にアウト?」
「やっぱり若い方が転職しやすいの?」
今回は、そういった疑問に答えます。
 

 銀行員の転職に年齢は関係ない

結論です。
転職に年齢は関係ありません。
「え?でも、募集要項に年齢制限とかもあるじゃん」
「凄い資格とかが無いとどうせダメでしょ」
「ぶっちゃけ、企業も若い人材を採用したいんでしょ」
そう考える人は多いでしょう。私もそう思ってました。

私の経歴

一応、簡単に私の経歴を話します。

バブル崩壊後の1995年に地方銀行に就職。それから23年後の2018年、私が45歳のときに今の会社に転職しました現在は某上場企業の経営戦略マネージャーの役職で企業コンサルとして活動しています。主な仕事はM&Aや業務提携、グループ企業の再編、最近は新事業の立案などです。

転職できた理由が「凄い資格を持っている」とか「懇意にしていた先に引っ張ってもらった」とか「コネがあった」とかではありません。普通に転職活動をして中途採用されました。

他社からも内定を頂きましたが、年齢で不利になるようなことはありませんでした。

40代以上の銀行員で転職できる人材とは

企業が中途採用をする場合、求人票には記載がなくても「20代後半や30代前半の人材を採用したい」のが本音かもしれません。
しかし40歳を過ぎてても、私のように採用を多く勝ち取れる人もいます。自慢話のように聞こえるかもしれませんが、転職活動を通じて、なぜ若い人との選考競争に勝ち抜き、内定をもらえたのか、自分なりに考えてみました。
私が転職できた理由は3つあります。
1.企業が抱える課題を解決する力
2.採用企業で働く人を思いやれる
3.転職エージェントを上手く利用する

課題解決力を持った銀行員

「課題を解決する」とは「理想と現実のギャップを埋めること」です。私の場合は「会社の規模拡大(M&A)をサポートする」でした。もう少し詳しく説明していきます。

求人先のニーズは何かを考える

中途採用で重要なのは「自分が出来ること」より「採用側が求めている人材か」です。これは同じような話に思えますが、全然違います。
転職活動では、どうしても自分の能力やスキルを相手に認めてもらいたいと考えがちです。
「こんな資格を持っている」「こんな実績がある」「こんな人脈がある」云々、転職したい人ってこういう話をしたがりますよね。私も最初はそうでした。「自分は凄いんです」アピールは転職に必要だと考えていました。
でも、よく考えましょう。営業マンなら分かると思いますが、モノやサービスが売れるときってどういうときでしょうか?
プロダクトアウト的な発想(押し売り)で売り込もうとすると大体売れないですよね。
どういうときに商品を買ってもらえるか?それは「そのモノやサービスが必要」と相手が判断したときに売れます。つまり顧客ニーズです。顧客が必要と判断してくれたから商品は売れるんです。
世の中にはモノやサービスがあふれています。当然、自分にとっては不要なものがたくさんあります。転職における自分の価値も一緒です。あなたの凄い資格も実績も人脈も「ウチには不要」という企業はたくさんあります。
そういう企業にいくらアプローチしても前には進みません。
採用側が求めているもの、ニーズが何かを理解する

なぜ求人先は中途採用するのか

なぜ中途採用が行われるのか。それを理解すると転職のコツが分かります。中途採用する理由は、大きく分けると次の2つです。
・人材不足
・経営課題の解決

人材不足

企業が成長を続けており、とにかく人が足りていないというケースはよくあります。最近だとIT系やエンジニア系ですかね。医療福祉系の企業なんかは、常に人材不足です。
単なる人材不足なら若い方が良いに決まっています比較的安い賃金で雇用でき、長く働いてくれる可能性があるからです。そのため募集要件に年齢の上限が設定されます。その多くが「35歳」に設定されています。
年齢制限にひっかかれば、どれだけ優秀な人材でも書類選考さえ通りません
なぜ優秀なのに書類選考さえ通らないのか?答えは簡単です。ニーズが違うからです。もちろん優秀に越したことはありませんが、それよりも人が足りていないのです。それがニーズです。最優先は従業員を増やすことです。変な話、優秀でなくても元気な若い人の方がいいんです。

経営課題の解決

企業は常に「経営課題を解決したい」と考えています。課題は千差万別です。企業によって違うし、企業の中でも部署や仕事、時間でも違います。企業が思い描く理想の姿(ビジョン)に近づけないことが課題です。

理想に近づくためには人が必要です。しかし会社に適当な人材がいません。だから理想の姿に近づけてくれる人を募集するのです。「経営課題を解決してくれる人」と明確な目的を持って募集しています。

例えば、次のようなケースです。

・事業のグローバル化を図りたい
・新しいテクノロジーを取り入れたい
・人材教育に力を入れたい
・マーケティング力を強化したい
・IPOを目指したい
・ガバナンスを強化したい
・M&Aによって多角化を図りたい など
ここで重要なことは「具体的な経営課題」があるという点です。
課題とは「理想と現実のギャップ」です。課題解決とは「ギャップを埋めること」です。
「理想はアジア市場に事業を展開することだけど…」という企業が必要なのは、アジア市場でどのように事業展開していけばいいかを知っている人です。言語も使えれば最高です。
「M&Aによって多角化を図りたいけど…」と困っている企業のニーズは、M&Aの手法やスキームを理解している人です。価値算定やPMIも理解してれば最高です。
「とりあえず人が必要」ではなく、具体的な経営課題を解決できる人が欲しいのです。おそらく中途採用の半分くらいはこのパターンです。
時代の変化が早すぎて、昔のように自前で育てる時間もなくなってきました。そもそも専門的な人材を育てる文化が日本の企業にはありません。ほとんどの企業は様々な部署を経験させてゼネラリストを育てます。
しかしゼネラリストばかりでは行き詰まります。スペシャリストが必要になります育てるよりも、手っ取り早く課題解決を図るために中途採用市場は活況です。
専門家と言っても、弁護士や公認会計士などの資格を持った人でなくても構いません。経営課題の分野で解決を図る能力を持っていればいいんです。
そうなると年齢制限によって門戸を狭めると、幅広く人材を集めることが出来ません。年齢制限で転職を諦めている人は、「具体的な募集をしている企業」を見つけましょう。きっとあなたの能力を必要としている企業があります。
専門分野の解決は年齢制限なく人材を募集している
 

銀行から転職するならガツガツしない

転職できた人は新しい職場で張り切ります。それは当然といえば当然です。でも、張り切りすぎるのは間違いです。というか、止めましょう。

40歳を超えた人で「若いやつには負けません!」みたいなのも不要です。特に銀行員はガツガツしない方がいいです。

中途採用者は謙虚な姿勢を

私が転職した企業は結構な人数の転職者がいます。職種や出身企業、業界は様々です。その中には長く勤めている人もいれば、あっという間に他社に移った人もいます。ようは転職を繰り返す人です。まあ、有能なんでしょう。簡単に転職できるのですから。

「前の会社では新事業を立ち上げて…」とか「当時、売上を倍にして…」とか、だいたいの人が【俺の経歴すごいんだ】アピールします。

このアピールって必要ですかね?どうでもいい話です。でも言いたがるんです。

彼らの多くは自ら応募して転職してきたのではなく、採用企業側からのスカウトです。請われて入社してきた人たちです。だから、いいポジションを与えられています。スカウト組は転職先のプロパー社員を「自分より下」に見下す傾向があります。

ただ、元々その職場で働いている人からすれば、そういう人をどう思うでしょう。いくら優秀で能力が高くても一緒に働きたいと思うでしょうか。私だったら思いません。

普通に転職した人も、スカウト組と同じです。中途入社したことに変わりはありません。

元々、働いていた人からすれば中途採用者は、よそもんです。その会社での実績があるわけでもないのに、それなりのポジションで入社してきます。謙虚な態度なら可愛げもありますが、偉そうに振る舞われたら、どう思うでしょうか。

だから転職後は謙虚でいるのがとても大事ですまた、必要以上に上のポジションを求めないことも重要だと考えています。転職者はサポーターのような存在であるべきです。

私はそういう態度で転職活動に臨みました。高い役職でなくていいと伝えました。仕事を上手くやるためには、周りに仲間だと思ってもらいたかったので、上位職でなくていいと伝えていました。40歳を超えての転職となると、それなりのポジションや報酬が欲しくなります。

ただ、よく考えてみてください。いくら優秀な人材でも新しい職場で協力者がいなければ、タダのオッサンです。新しい職場の人と上手くコミュニケーションを取るためには「俺は偉い、俺は凄い」ではなく「一緒に頑張りましょう、サポートします」の方が絶対にいいです。

40歳を超えて謙虚な態度が取れないのは、おすすめしません。

40歳を超えたら「サポートしたい」、そういう態度が大切

銀行員は上のポジションを目指さない

転職先で出世を目指すのも、私は不要だと思ってます。特に40歳を過ぎて転職を考えている人は「転職先で偉くなってやる」みたいな考えは持たないほうがいいです。
もちろん、目指していけない訳ではありません。結果的に仕事の成果としてポジションが上がるのは素晴らしいことです。
でも、プロパー社員の人がどう思うかを一度考えてみましょう。中途でやってきた人が、ガンガン出世していったら、その会社で頑張ろうと思えますか。私がプロパー社員の立場なら思いません。
企業が持続的に成長する理由の一つは、やはり会社を好きな人がたくさんいるからです。自分のキャリアアップばかり考えている人だらけの会社は、すぐに消えていきます。
私見ですが20代、30代の人はこの上昇志向が強いように感じます。ただ、それは年齢的に間違ってないので、それでもいいと思います。
しかし40歳以上が若い人と同じように転職先でギラギラするのは止めときましょう。
「出世なんてどうでもいい。自分のスキルと企業のニーズがマッチするならお手伝いしたい」それくらいの余裕がある人のほうが、採用したくなりませんか?
この余裕は社会経験を積んだ大人でないと出来ません。若い人が言うと、「何だか意欲が無いなぁ」ってマイナスに思われるかもしれません。余裕を醸し出せるのは40歳を超えた人の強みです。
40代以上はガツガツしない いまから一緒に働く人の気持ちを大事にする

銀行員は転職エージェントを上手く利用する

転職できる銀行員の条件3つめです。転職エージェントを上手く利用することです。
この条件が最も重要です。私が転職できたのは「エージェントが推薦してくれたから」です。
「なぜエージェントの力が大きいか」という理由を説明します。

エージェントのアドバイス

これは結構びっくりしたんですが、私が応募した先のほとんどが年齢制限が40歳とかでした。年齢は関係ないとは言ってますが、実際の募集条件には、だいたい上限年齢があります。普通なら、これで諦める人は多いですよね。私もそうです。

しかし、エージェントは違いました。「年齢は関係なく応募してください」とアドバイスを頂きました。

「いやいや書類選考でダメでしょ」って思ったんですが、ほぼ書類選考通過しました。一部、上限年齢35歳というとこは、さすがに45歳ではダメでした(年齢でダメだったのかは分かりません)。

いまの会社も当時の求人票には27歳〜40歳の年齢制限がありました。

当時の求人票です。

求人票で40歳までになってたら、そりゃムリって思います。でも「採用側が求めるスキルと私の能力はピッタリだから応募してみてください」って言うんです。

そして応募して結果的に転職できました。もしエージェントにアドバイスを貰えてなかったら、私は転職出来ていません。

エージェントは知っているんです。採用側のニーズとマッチングすれば年齢は関係ない、ということを。

40歳を過ぎると、なかなか人の言うことが信じられません。でも転職エージェントのアドバイスは聞きましょう。

転職エージェントからのアドバイスは受け入れる
関連記事

今回は「転職を本気で考え始めた銀行員」に向けての記事です。私は45歳のときに地方銀行から某上場企業に転職しました。自分が銀行に向いていないと気付くのに23年もかかってしまいました。銀行で働くことに悩みを抱えたままの人が、つらい思いをしな[…]

他人からのアピールほど効くものはない

何かを購入するときって、「口コミ」とか「レビュー」って見ませんか?

高評価されていると、たぶんイイものかなって思いますよね。疑う人もいるかもしれませんが、なんか気にはなりますよね。

この評価している人は知らない人、赤の他人です。でも他人が評価しているほうが何だか安心します。

逆に、口コミやレビューを当事者がしていたら、どうでしょうか。何だか信じにくいです。

当事者からの情報より、第三者からの情報の方が信頼性・信憑性が増すという人間心理です。これを、行動心理学では「ウインザー効果」といいます。

転職の場合も同じことがいえます。自分がいくら一生懸命アピールしても伝わらにないのに、エージェントが推薦してくれるだけでアピールポイントが的確に相手に伝わったりします。しかも自分の評価まで高くなります。

だから私のアドバイスはエージェントと仲良くなりましょう!です。仲良くなるコツはエージェントに自分の本音をドンドン言うことです。転職してどんな仕事に就きたいか、どういうポジションが希望か、年収はどれくらい欲しいか、伝えることで互いに親近感が増します。結果的に、エージェントが「この人の役に立ちたい」と思ってくれます。
エージェントが自分のファンになれば転職は出来ます

これは本当に重要です。エージェントがファンになった人物は、採用側からみれば第三者(エージェント)をトリコにした好人物です。口コミの高評価と同じです。自分の評価は爆上げです。

年齢は関係ないです。ファンを作れる人は何歳になっても転職なんて簡単に出来ます

エージェントと仲良くなれば、ファンになってくれる

銀行員は40代以上でも転職できます

銀行員の転職に年齢制限はあまり関係ない
採用側のニーズを捉えれば、40代以上の銀行員も転職できる
採用側のニーズを捉えるには転職エージェントを利用する

40歳を過ぎても転職はできます。重要なのは採用側のニーズにマッチする人材かということです。もし転職を本気で考えているならニーズに合った先を見つけてくれるエージェントを利用したほうがいいです。

転職の問題は年齢ではありません。採用側のニーズが何かを理解しにくいことです。そういった情報をエージェントは入手してくれます。

初めて転職する方は、特にその辺の情報が求人情報だけでは分かりません。転職エージェントを利用する方法は、サイトに登録するだけで難しくありません。

まずは登録してみることをオススメします。

関連記事

今回は金融機関から他業種に転職したい人に向けての記事です。「オススメの転職サイト・エージェントを教えて欲しい。あと、転職活動のコツを知りたい」金融機関からの転職を目指す皆さんに、転職を成功させるコツについてお答えしま[…]


人気ブログランキング

 

エージェントの活用法

転職活動を始めるにあたり、転職エージェントを利用する場合はどのようにキャリアアドバイザーと付き合っていけばいいのでしょうか。
転職の成功率を高める、転職エージェントの活用方法をご紹介します。