50代銀行員の憂鬱 残るべきか、去るべきか

近年、銀行業界では人事制度の改革が求められています。

新卒中心の採用や年功序列制度、定年前の出向などの従来の雇用慣行が疲弊し、若手や中堅のマネジメント層への登用や中途採用の拡大が進んでいます。

しかし、シニア層の活用に関してはまだ十分とは言えません。

本記事では、銀行業界における人事制度改革の背景とシニア活用の取り組みについてご紹介します。

銀行業界の危機感:就職人気の急落

かつて就職人気ランキングのトップ10に常連だった3メガバンクは、ここ数年で順位が急落しています。

人事制度を変えずには競争力の源泉である人材を確保できないという危機感が銀行業界に広がっています。

人事制度改革の現状と課題

銀行の人事制度改革の主な目的は、年齢にとらわれず、能力に応じてポストや報酬を決めることです。

しかし、若手や中堅の登用とシニア層の活用の両立が難しく、50代の銀行員からは不満の声が聞かれます。

シニア活用への取り組み

りそな銀行や三井住友銀行では、シニア活用を目的とした人事制度改革が進められています。

定年を65歳に延長し、再雇用制度を利用すれば最長70歳まで働くことができるようになっています。

また、公募制度を拡充し、シニアが自らやりたい業務にチャレンジできる環境が整備されています。

シニア活用の課題:減るポスト

店舗の統廃合により、支店長や部長などのポストが減っていることがシニア活用の課題となっています。

経験やノウハウがあるシニアがポストが限られるために能力を生かし切れていない状況にあります。

シニア活用の展望

銀行業界では、シニア活用の取り組みが今後ますます重要になると予想されます。

シニア層が長いキャリアを築くことができる環境を整えることで、若手や中堅社員にもポジティブな影響を与えることが期待されます。

人事制度改革の成否は、シニア活用策が大きく関与しています。

「特定分野における能力が高いシニア人材には年齢無制限の再雇用機会を与え、役員などマネジメント層は新陳代謝を促すために任期を定めるべき」と言う声もあります。

今後、銀行業界においては、若手や中堅社員だけでなく、シニア層の活用にも焦点を当てた人事制度改革が求められます。

組織全体の活性化や競争力の維持・向上には、シニア層の経験や知識を活かすことが不可欠であるため、今後の取り組みに注目が集まります。

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銀行は変わることができるのか

銀行業界においては、人事制度改革が喫緊の課題となっています。

特にシニア層の活用が重要視される中、定年延長や再雇用制度の拡充、公募制度の導入など、シニア層が長く働ける環境が整備されつつあります。

今後、銀行業界はシニア層の活用による組織活性化や競争力の向上を目指し、さらなる人事制度改革に取り組むことが期待されます。

しかし、こんな話は実は30年前から言われていたことです。

つまり、30年間変わらなかった銀行が今さら変化できるかといえば、正直難しいでしょう。

そのため、銀行で50代まで働いてしまうことはオススメできません。

専門知識やスキルを身につけて、転職などを早めに検討することも必要ではないでしょうか。

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